知っておきたいドローンのバッテリーについて

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今回はドローンのエネルギー源であるバッテリーについてです

どんなバッテリーが使われてるの?

ドローンに使われているのは、ほとんどが『リチウムポリマーバッテリー』です。

LiPo リポ バッテリー』と表記されることも多いですね。

電解質が液体のリチウムイオンバッテリーは金属などのケースが必要でしたが、LiPoバッテリーでは電解質がゲル状なので、軽量なアルミのラミネートパックに入れることができます。

LiPoバッテリーはリチウムイオンバッテリーと同じ原理の、より軽量なバッテリーです。

LiPoバッテリーのメリット

  • 値段が安い
  • 電解質がゲル状のポリマーなので液漏れしない
  • 軽量で様々な形状のものが作れる
  • リリウムイオンバッテリーと同様に高容量の電力を供給できる
  • 使い切らずに継ぎ足し充電ができる

電圧や容量はどうやって決まるの?

LiPoバッテリーの場合は内部で複数のバッテリーを接続することで、電圧や容量を調整しています。

直列接続では全体の電圧が増えていき、並列接続では全体の容量が増えていきます。

LiPoバッテリの場合は一つの単位を『セル』と呼んでいます。

1セルあたりの公称電圧は『3.7V』です。

バッテリーを『直列』に接続していくと、

7.4V   ← 2S

11.1V ← 3S

14.8V ← 4S

といったように単純に足し算で増えていきます。

それによってバッテリー全体の電圧が変わっていきます。

よく『3S』などと書いてありますが、これは

『LiPoバッテリーを直列に3つ接続した』

ということを表しています。

『S』は『Series(シリーズ)』の略で直列接続のことです。

では『並列』に接続した場合はどうでしょう?

電圧は変わりませんが、その代わり容量が変わっていきます。

例えば容量が1000mAhのLiPoバッテリーを『並列』に接続した場合、

2000mAh   ← 2P

3000mAh   ← 3P

4000mAh   ← 4P

と、こちらも容量が足し算で増えていきます。

並列接続の場合は『Parallel(パラレル)』の略で『P』と表記されます。

それによってバッテリー全体の容量が変わっていきます。

例えば『3S2P』と書いてある場合は、

『LiPoバッテリーを直列に3つ接続した』

ものを

『2つ並列接続した』

ということになります。

電圧は3.7Vが3つなので11.1Vになり、容量は1セルが1000mAhとすると2つで2000mAhとなります。

全部で『6セル』のLiPoバッテリーで構成されます。

実際にドローンで使われるバッテリーは『直列接続のみ』のものがほとんどです。

この大容量のバッテリーは14.8V、12000mAhの『4S』です。

LiPoバッテリーって燃えるの?爆発するの?

正しい使い方をしていれば発火することはまずありません。

LiPoバッテリーは炎を吹き出すように燃えますが、爆発することはありません。

衝撃や熱によってバッテリー内部でショート(短絡)が起こることで発火します。

発火する主な原因となるのが次の3つです。

  • 外部からの衝撃
  • 過充電など充電事故
  • 過熱

ドローンが墜落した際の衝撃や、誤って地面に落としてしまった時の衝撃でバッテリーが膨張したり変形したりすることがあります。

衝撃の程度によっては最悪発火することもあります。

LiPoバッテリーは金属などのケースに入っていないので軽量な反面、外部からの衝撃にはあまり強くありません。

保管の際は衝撃からの保護にもなるので、耐火性のケースに入れて置くことをお勧めします。

DJIなどの空撮用ドローンの場合は、基本的に専用の充電器以外では充電できないようになっているので、バッテリーの過充電はほとんどありません。

色々な種類のバッテリーに対応したマルチタイプの充電器などを使って充電する場合は注意が必要です。

発火などの重大な事故に繋がるケースの多くが、充電器の設定ミス』によるものです。

間違えてLiPo以外のバッテリーを充電するような設定だったり、セル数を間違えたりするとバッテリーが過熱し変形や発火の危険があります。

こういったタイプの充電器を使用する場合は、常に目の届くところで充電することをお勧めします。

直射日光など外部から熱が加わることで、化学反応が進んで発火することもあります。

特にフル充電した状態でバッテリーの温度が上がると、過充電と同じような状態になり変形や膨張、発火につながる恐れがあります。

特に危険なのが夏場に車内に放置すること。

短時間でも高温になってしまいます。

カーチャージャーに繋ぎっぱなしで忘れていたDJIのバッテリーが変形してしまい、機体に取り付けられなくなったのを見たことがあります。

万が一、変形したり膨張してしまってバッテリーは絶対に使用しないでください。

さいごに

ドローンに使われているLiPoバッテリーについてまとめてみました。

正しく使えば安全性も高く、使いやすいバッテリーです。