新型iPad Proも対応。
『みちびき』に対応したスマホやタブレット増えてます。
でも、『みちびき』ってなに?
こんにちは。UNDER500’です。
2018年11月1日から衛星4機体制で運用を開始した、日本の準天頂軌道衛星による測位システム『みちびき』。
最終的には7機体制で2024年度から運用される予定です。
測位システムって?
ものすごくざっくり言うと『日本版GPS』ということになります。
測位システムとは、衛星からの電波を使って位置情報を計算するものです。
日本で一般的なものはアメリカで開発された測位システム『GPS (Global Positioning System)』。
カーナビやスマホはもちろん、野生生物の調査などにも使われています。
そのほかにも、ロシアがソビエト連邦時代に開発した 『GLONASS』 や、EUが構築した『Galileo』 、中国の『北斗3号』などがあります。
EU離脱が決まったことから、イギリスも独自の測位システムの開発を始めているようです。
『グローバル コンステレーション』と『地域コンステレーション』
『みちびき』と、『GPS』や『GLONASS』との一番の違いは地域性です。
例えば、『GPS』は地球を取り巻くように飛んでいる衛星のおかげで、世界中でだいたい同じように使うことができます。
これを『グローバル コンステレーション』といいます。
『コンステレーション』とは、英語で星座の事。
測位システムでは衛星群にあたります。
一方で日本の『みちびき』は、アジアからオセアニアの上空に留まるような軌道で運用されます。
出典:qzss.go.jp
『みちびき』の衛星がアメリカ本土やヨーロッパの上空を通過することはありません。
逆に、日本上空に留まる時間が長いので衛星の数が少なくて済むほか、精度や安定性の高さなどのアドバンテージがあります。
インド独自の測位システム『NavIC(Navigation Indian Constellation)』が、『みちびき』と同じ『地域コンステレーション』にあたります。
実は身近な機器も『みちびき』に対応してます
『みちびき』は、クルマの自動運転や農業、海洋土木工事、福祉分野などの産業での活用が期待されています。
もちろんドローンも入っています。
出典:qzss.go.jp
身近な製品の中にも新型iPad Proを始め、実は『みちびき』に対応しているものは結構あるんですよね。
『みちびき』は主にGPSの補助的な役割をします。
iPhoneも『6』以降の機種は『みちびき』に対応しているので、知らず知らずのうちに多くの人が恩恵を受けています。
『みちびき』の運用開始からGPSの精度が上がっているはずです。
これはちょっとだけ実感しています。
とは言っても現時点での『みちびき』の測位情報はGPSの補助的なものにすぎません。
市販のドローンは”GPS” と”GLONASS”併用
ドローンにもGPSが内蔵されているものがたくさんあります。
日本で販売されているDJIやParrotのドローンは、”GPS” と”GLONASS”の両方を使って位置を割り出しています。
ドローンの位置情報の精度はすごく高いですよね。”DJI 4 GO” のフライトログを見てもよくわかります。
『みちびき』に対応した国産ドローンに期待
現在市販されているドローンで『みちびき』に対応しているものはありません。
今後、『みちびき』に対応したドローンの機種が出てくると思いますが、是非とも国内メーカーであってほしいですね。