DJIの200グラム未満のドローン『Mavic Mini』。
約半年にわたって色々なところで飛ばしてきました。
そのなかで感じた『Mavic Mini』の良いところ、イマイチなところをまとめてみます。
DJI Mavic Mini ユーザーレビュー
- 航空法の規制を受けない200グラム未満の機体
- スマホ並みにコンパクト
- 高性能な3軸電動ジンバル
- 200グラム未満とは思えない飛行安定性
- 標準で送信機が付属
- 屋内飛行でも安心なケージ状のプロペラガード
- バッテリーの残量を確認するのが面倒
- アプリの画面が見にくいことがある
- プロペラの交換に工具が必要
- 送信機無しでは飛ばせない
- 屋外ではプロペラガードが風に煽られやすい
良かったところ
航空法の規制を受けない200グラム未満の機体
Mavic Miniのグローバルモデルは機体の重量が249グラムですが、日本仕様は199グラムと200グラム未満で登場したモデルとなっています。
アメリカや中国などでは登録や申請が不要なのは250グラム未満の機体であるのに対して、日本の航空法では200グラム未満がいわゆるトイドローンということになっています。
グローバルモデルの249グラムでは日本の航空法の規制に抵触するため、バッテリー容量とトレードオフで日本専用モデルの『Mavic Mini』が199グラムで発売されました。
機体重量はどちらのモデルも149グラムです。
飛行時間はグローバルモデルの半分程度になってしまいましたが、200グラムを切ってトイドローンの扱いになったメリットも大きいと思います。
もちろん航空法以外にも多くの規制やルールがあり、いつでもどこでも飛ばせるわけではありませんが、特に「ドローンを始めてみたい」といった方には大きくハードルが下がったモデルだと言えます。
スマホ並みにコンパクト
Mavicシリーズと同様に折りたたみ式の機体は非常にコンパクトです。
スマホとほとんど同じくらいの大きさになります。
初代のiPhone SEと並べてみるとこんな感じで、一回り大きい程度です。
送信機は機体より少し大きいものの、十分コンパクトにできています。
持ち運びには『Fly More コンボ』に付いてくるキャリーバッグがとても使いやすくてオススメです。
機体と送信機、バッテリー4個、バッテリー充電ハブのほか、予備のプロペラやケーブルなど最低限必要なものは全て入ります。
高性能な3軸電動ジンバル
Mavic Miniには電動の3軸ジンバルが搭載されています。
機体重量が149グラムしかないドローンに3軸、しかもブラシレスモーター駆動のジンバルが搭載されているって、実はかなりすごい技術なんですよ。
以前販売されていた『DJI SPARK』は重量が300グラムにも関わらず、2軸の機械式ジンバルが搭載されていました。
機械式ジンバルとはモーターを使わず重り(カウンターウェイト)を使ってバランスをとるものです。
200グラム未満で3軸の電動ジンバルを搭載しているモデルは他にありません。
200グラム未満とは思えない飛行安定性
飛ばしてみて最初に感じたのは、驚くほど安定していることでした。
機体の対角距離が大きい上に、意外とパワフルなブラシレスモーターのおかげで多少の風でもそれなりに飛んでくれます。
風上に向かうのが苦しいこともありますが…
絶対的なパワーはないですが『Mavic Air』と同じくらいに安定性が高いように感じました。
実は『Mavic Air』って意外と風に弱いんですよ。
標準で送信機が付属
『SPARK』では別売りだった送信機が『Mavic Mini』の標準セットには含まれています。
しかも『Mavic Air』の送信機と同じようなデザインで、大きさも使用感もほぼ同じです。
送信機を使うことで繊細な動きや、基本的な操作を覚えることができます。
右が『Mavic Air』、左が『Mivic Mini』の送信機。
持ってみると重さが違うのですぐわかりますが、パッと見では区別がつきにくいほど似ています。
『Mavic2』なども基本的には同じような形のコントローラーなので違和感なく操作することができます。
また、『Mavic Mini』からドローンを始めた方も、『Mavic2』などにステップアップした場合でも基本的には同じ操作なので戸惑うこともないと思います。
屋内飛行でも安心なケージ状のプロペラガード
『Mavic Mini』ではケージ状のプロペラガードが採用されました。
オプティカルセンサーが下部にしか無いのでプロペラガードで機体を守る目的なのかもしれませんね。
プロペラを覆うようにガードが付いているので、ドローンを始めたばかりの方でも安心感があると思います。
障害物の多い屋内で飛ばす場合も、ケージ状なのでプロペラにものを巻き込んだりするのを防ぐのに有効です。
上は『Mavic Air』用のプロペラガードですが、『Mavic Mini』の方がカバーされている部分が非常に多いのがよくわかると思います。
イマイチなところ
バッテリーの残量を確認するのが面倒
『Mavic Mini』のバッテリーには残量を表示するインジケーターがありません。
バッテリー残量を確認するにはドローンを起動して『DJI Fly』アプリで確認するか、バッテリー充電ハブに差し込んで確認するかのどちらかになります。
標準セットで購入した場合はバッテリー充電ハブが付いていないので、いちいち起動して確認する必要があるのは非常にめんどくさいです。
アプリの画面が見にくい
条件によってアプリの画面に表示されている情報が見づらくなります。
というか見えないこともよくあります。
しかもその情報というのが、『電波状況』や『GPS信号の状況』、『バッテリーの残量』なんですよね。
こういう状況だとはっきり見えてます。
ところがこうなると全く見えません。
不便なだけでなく、危険なのでアップデートで改善して欲しいところです。
プロペラの交換に工具が必要
プロペラがビスで止まっているので交換の際にはドライバーが必要になります。
交換にいちいちドライバーを出さなければいけないのと、止めてあるビスがとても小さいので屋外での交換はとてもめんどくさいです。
軽量化のために仕方ないことではあるんですけどね…
送信機無しでは飛ばせない
コンパクトなドローンなので機体だけ持って行ってスマホで飛ばしたい、と思っても送信機がないと飛ばせません。
せっかくコンパクトなドローンなので、スマホだけでも操作できるモードも用意してほしいですね。
屋外ではプロペラガードが風に煽られやすい
プロペラをカバーする範囲も広く、安全に飛ばすことができるプロペラガードも、屋外で使用する際は注意が必要になってきます。
大きなケージ状のプロペラガードはものすごく風の影響を受けます。
屋内でゆっくり飛ばしている時にはあまり気づきませんが、屋外で飛ばしていると飛行中の空気抵抗が大きくなっていることもはっきり感じることができます。
空気抵抗や風の影響によって操作性が変わってしまうので、プロペラガードを装着した状態、外した状態で色々試しておくのも安全なフライトに必要なことだと思います。
さいごに
200グラム未満の『Mavic Mini』の良いところ、イマイチなところについてまとめてみました。
個人的に趣味で使うには最高のドローンです。