『Skydio』からあたらしい2種類のドローンが発表されました。
光学カメラとセンシング用のカメラ6台を使った100倍ズームが可能な360°ビューや、折りたたみ可能な機体、FLIR製のサーマルセンサーを搭載して、コントローラーも6.2kmまで伝送が可能です。
産業用の『 SkydioX2E 』と、軍事用の『 SkydioX2D 』。
現時点ではまったく同じスペックになっています。
価格はまだ発表されていませんが、2020年の10月以降に発売される予定です。
『Skydio2』の技術を産業用の機体に応用したものですが、見た目も中身もまったく別の機体になっています。
【Skydio X2】
アメリカの『Skydio』が発表した産業用ドローンの『SkydoX2』。
一般ユーザー向けの『Skydio2』に搭載された、光学カメラと6台のセンシング用カメラによる360°の障害物回避機構や、自律航行の技術をベースに開発された産業用ドローンです。
というか、こっちが本命のようです。
機体は折りたたみ構造が採用され、未塗装のカーボン製のアームは簡単に折りたたむことが可能です。
詳細なスペックはまだ発表されていません。
これは現時点で公表されているものなので、発売までに変更がある可能性があります。
サイズ | 384 x 302 x 107 mm (L x W x H) |
(折りたたみ時、バッテリーは除く) | 276 x 106 x 50 mm (L x W x H) |
重量 | 1,247g |
飛行時間 | 35分 |
360 Superzoom
『360 Superzoom』は機体の上下に取り付けられた6台のセンシング用カメラと、ジンバルに搭載された光学カメラの映像を組み合わせ、リアルタイムで360°ビューを撮影することが可能です。
さらにデジタルズームは100倍まで可能になっています。
FLIR
メインカメラの隣にはFLIR製の赤外線サーマールカメラ『Boson』が搭載されます。
このカメラは『Parrot』の『ANAFY USA』にも搭載されていますね。
飛行時間は35分
『Skydio2』に比べて明らかに大きくなったバッテリーにより35分間の飛行時間を実現しています。
バッテリーをマグネットで固定する『Skydio2』に対して、『SkydioX2』はスライドして固定するようです。
2倍近く伸びた伝送距離
『Skydio2』と送信機の組み合わせで3.5kmだった伝送距離は、タッチスクリーンが内蔵された『Skydio Enterprise Controller』では6.2kmと大幅に拡大しています。
180°の可動域をもつジンバル
機体の上方も撮影可能な、上下に180°可動するジンバルを搭載しています。
IR(赤外線)イルミネーター
アームの先端には可視光のライトのほか、IR(赤外線)イルミネーターを装備しています。
赤外線カメラからの映像と内蔵のGPS、センサー類(IMU)によって、夜間の飛行も可能です。
Skydio Enterprise Controller
産業用に設計された『Skydio Enetreprise Controller』は、新しい伝送技術によって6.2kmの伝送を可能にしました。
タッチスクリーンを内蔵し、手袋をしたままでも操作ができるデザインになっています。
産業用の技術『Skydio2』
『Skydio2』の自律飛行の技術は空撮用のドローンにとどまらず、産業用ドローンとして利用されています。
AIを駆使した高度な自律飛行のドローンは、さらに広い分野に応用されていく可能性を秘めていると思います。
Skydio Dock
『Skydio Dock』は『Skydio2』を使って自動でスケジュール通りの飛行、調査を行うソリューションです。
スケジュールを設定してリモートで検査を行い、ネットワーク上で分析することができます。
これまでに比べてより低コストで、空から広範囲の調査が可能になります。
Skydio 3D Scan
『Skydio 3D Scan』は検査する領域を指定すれば、AI搭載の『Skydio2』によって複雑な構造物を簡単に検査できます。
橋や建物の表面、エネルギーインフラストラクチャなどを均一に高解像度で撮影し、構造を正確にマッピングします。
Skydio House Scan
『Skydio House Scan』は高度なAI技術を使用して、住宅のマッピングと検査を行います。
個別に屋根の状態を認識して、超高解像度の映像を撮影し、損傷状態を正確に確認することが可能です。
『Skydio House Scan』は航空写真、データ分析、地理情報システムソリューションのトップ企業、『EagleView』と共同開発した技術です。
さいごに
『Skydio』は研究開発はもちろん、ドローンの製造やメンテナンスまで全てアメリカ国内で行なっています。
先日、発表された『Parrot USA』も主要部品はアメリカのほかEU、日本製のみで製造するようです。
DJIの『Mavic Enterprise』や『Matrice 300』に変わる、しかも中国製以外の選択肢がこれからもっと増えていきそうですね。
【Parrot】ANAFI USA ”No more DJI?”【Made in USA】
biggest? そんなにデカイのか?【Mavic2 Enterprise】
コメント
青柳と申します。質問させていただきます。SkydioX2Eですが2020年10月以降の発売予定となっていますが、その後代理店など決まったのでしようか。日本仕様としては、技適や電波のクリアーがあると思いますので時間はかかるはずです。出来ればそろそろ価格や納期など知りたい時期に来ています。
宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます。
Skydio社は2020年11月に日本法人を立ち上げています。
NTTドコモ、ジャパン・インフラ・ウェイマーク、FRIGHTSの3社をパートナーとして、法人向けに提供をはじめました。
現状では、『Skydio2』や『SkydioX2』を個人で購入するのは難しいようです。